新たなMacBook Pro13インチが登場し、ついにMacBookも全モデルが半年以内にアップデートされた最新の状態となった。今回は、13.3インチのスクリーンを持つMacBook AirとMacBook Proを徹底解剖しながら、MacBookが欲しいという人に向けた解説をしていこう。
発表されたMacBook Proについての分析はこちら。
携帯性の比較
MacBook Pro(新) | MacBook Air | |
縦 | 212.4mm | 212.4mm |
横 | 304.1mm | 304.1mm |
厚み | 15.6mm | 1.61mm |
重量 | 1.4kg | 1.29kg |
大きさと重量の違いを見ていこう。まずはスペックから。
縦横の長さは完全に同じ。重量も110gしか違わないのでほとんど違いは感じられないはずだ。
大きな違いは厚さに関するデザイン。MacBook Airは、ヒンジ部分から先に向かって薄くなっているデザインなのに対してMacBook Proは全体として均一になっている。


そのため、MacBook Airの方がヒンジ部が厚くても、手にとって感じられる厚さは薄く感じるということだ。しかしAirとProの両者を比較しても厚みの差はわずか0.5mm。ほとんどわからない。
結論としてはほとんど同じだがMacBook Airの方が薄く感じられるデザイン、ということである。
スペックの比較
スペックを比較して、その価格差をはっきりさせよう。基本的なものはこちらだ。
MacBook Pro(新) | MacBook Air | |
縦 | 212.4mm | 212.4mm |
横 | 304.1mm | 304.1mm |
厚み | 15.6mm | 1.61mm |
重量 | 1.4kg | 1.29kg |
カラー | シルバー・スペースグレイ | シルバー・ゴールド・スペースグレイ |
RAM | 8〜32GB | 8〜16GB |
ROM | 256GB〜4TB | PCle256GB〜2TB |
CPU | 8thGenCorei5~10thGenCorei7 | 10thGenCorei3~10thGenCorei7 |
GPU | Intel Iris Plus 645/無印 | Intel Iris Plus 無印 |
画面サイズ | 13.3inch | 13.3inch |
画素密度 | 227ppi | 227ppi |
生体認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
キーボード | MagicKeyboard | MagicKeyboard |
インターフェイス | Thunderbolt3×2〜4 | Thunderbolt3×2 |
価格 | 148280〜 | 115280〜 |
基本的なスペックではMacBook Proが上位互換となっている。そこで、独自の機能について考える。
画面性能
Proの方が、画面の色域が25%広く、輝度も100ニト多い。これは、画面の性能に妥協できないプロのための仕様ということもできる。
色域が違うと、高解像度の画像でも表示できる色が偏って、解像度が低く見えてしまうことがある。MacBookのRetinaディスプレイは広い色域をカバーしていることが売りなので、Macらしさを追求できるのはProということを覚えておこう。

Touch Bar

MacBook Pro専用の機能として登場したTouch Barは、直感的な操作をサポートする。私の主な用途は以下の通りだ。
ブラウザ使用時のタブの切り替え・スクリーンショット・画面ロック・通知センターを開く
キーボード操作などからタッチするだけなので非常に簡単に使える。従来のファンクションキーに対して電力消費が大きかったり、反応しないなどの不具合も多いが、私にとっては重宝している。
SSD速度

SSDの読み出し速度が非常に速い。MacBook AirがPCleベースなのに対して、ProのSSDはMacBookProの売りのPCleFlash爆速SSDを搭載。また、カスタマイズで4TBまで上限が増したことで最大3.0GBsを実現。Airは同容量でも60%ほどの性能である。
これで動画編集(100GBを超える、8K、4K動画など)に関してのストレスが大きく減ることになる。他のノートパソコンには存在しない速度のSSDだから、高くてもカスタマイズする理由はちゃんとある。
グラフィック性能

搭載しているIntel Iris Plus GraphicsはAppleが行っている実験から考えるしかないようだ。
MacBook Airの場合、前モデルの617に比べて180%の速度を達成。
またMacBook Proが搭載しているIris Plusは、前モデルの655に対し同じく180%を達成。
ここで、Passmarkの評価からおおよその点数を算出してみよう。
MacBook Air(無印) | MacBook Pro(645・無印) | |
Passmark換算 | 1580 | 1910・3252 |
Airと比べても、Proのエンコード性能が高いことがわかる。
価格の比較と考察
MacBook ProとMacBook Airをオプション価格で比較する。
一般価格
一般価格。筆者がお買い得だと思うのはThunderbolt3×4モデルの下位モデル。Thunderbolt3×2モデルよりもCPUのクロック数が上がり、RAMも強化されていながら37400円の価格上昇で抑えている。
Thunderbolt3×2 (下位) | Thunderbolt3×2 (上位) | Thunderbolt3×4 (下位) | Thunderbolt3×4 (上位) | |
CPU | 8thGenCorei5 8thGenCorei7 +33000 | 8thGenCorei5 8thGenCorei7 +33000 | 10thGenCorei5 10thGenCorei7 +22000 | 10thGenCorei5 10thGenCorei7 +22000 |
RAM | 8GB→16GB +11000 | 8GB→16GB +11000 | 16GB→32GB +44000 | 16GB→32GB +44000 |
ROM | 256GB | ー | ー | ー |
512GB +22000 | 512GB | 512GB | ー | |
1TB +44000 | 1TB +22000 | 1TB+22000 | 1TB | |
2TB +88000 | 2TB +66000 | 2TB +66000 | 2TB +44000 | |
ー | ー | 4TB +132000 | 4TB +110000 | |
価格 | 148280 | 170280 | 207680 | 229680 |
次にMacBook Airを見ていこう。
MacBook Air(下位) | MacBook Air(上位) | |
CPU | 10thGenCorei3 | ー |
10thGenCorei5+11000 | 10thGenCorei5 | |
10thGenCorei7+27500 | 10thGenCorei7+16500 | |
RAM | 8GB→16GB +22000 | 8GB→16GB +22000 |
ROM | 256GB | ー |
512GB+22000 | 512GB | |
1TB+44000 | 1TB+22000 | |
2TB+88000 | 2TB+66000 | |
価格 | 115280 | 148280 |
Airの方は下位モデルからメモリが3733MHz仕様なのでお買い得感は強い。SSDはPCleベースなので遅いというデメリットもあるが。
Corei5でコア数が2倍になるので、11000円出す価値は高い。メモリといい、全体的にコスパはMacBookのなかでも高い方だと思う。
学生・教職員価格
オプションもストレージ以外は10%オフになっている。元の価格も12100円低くなっているので学生で購入する人には朗報だ。
Thunderbolt3×2 (下位) | Thunderbolt3×2 (上位) | Thunderbolt3×4 (下位) | Thunderbolt3×4 (上位) | |
CPU | 8thGenCorei5 8thGenCorei7 +29700 | 8thGenCorei5 8thGenCorei7 +29700 | 10thGenCorei5 10thGenCorei7 +19800 | 10thGenCorei5 10thGenCorei7 +19800 |
RAM | 8GB→16GB +9900 | 8GB→16GB +9900 | 16GB→32GB +39600 | 16GB→32GB +39600 |
ROM | 256GB | ー | ー | ー |
512GB +22000 | 512GB + | 512GB | ー | |
1TB +44000 | 1TB +22000 | 1TB+22000 | 1TB | |
2TB +88000 | 2TB +66000 | 2TB +66000 | 2TB +44000 | |
ー | ー | 4TB +132000 | 4TB +110000 | |
価格 | 136180 | 158580 | 195580 | 217580 |
上位モデルも均等に12100円割引かれているので、割引率では安いモデルの方がお買い得であると言える。次にMacBook Air。
MacBook Air(下位) | MacBook Air(上位) | |
CPU | 10thGenCorei3 | ー |
10thGenCorei5+11000 | 10thGenCorei5 | |
10thGenCorei7+27500 | 10thGenCorei7+16500 | |
RAM | 8GB→16GB +22000 | 8GB→16GB+22000 |
ROM | 256GB | ー |
512GB+22000 | 512GB | |
1TB+44000 | 1TB+22000 | |
2TB+88000 | 2TB+66000 | |
価格 | 103180 | 136180 |
MacBookの下限を引き下げたエントリーモデルとしては、ライトユーザーが買っても、ある程度精通した人が買っても満足度が高い。しかし、クリエイター志望の学生など、センスを磨きたいという人にはProを買うために+33000しても損はないと思う。そこに含まれるTouchBarや色域を広げたRetinaディスプレイが活用できるものだと思うからだ。
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