最新のiPhoneSEが、廉価版ながら最新チップのA13を搭載して発売したことを受け、ヒビコア。ではそれらのモデルの価格差を徹底調査することにした。これまでiPhoneの世代はチップによって明確に分断されてきたから、各スペックの差にしっかりと値段がつけられるようになったのだ。今回は、最新3種4機を徹底比較して、iPhoneにおける価格差を考えよう。
目次
スペックの違いを比較
公式サイトの比較を参考にまとめた。


iPhoneSE | iPhone11 | Iphone11Pro | iPhone11ProMax | |
縦 | 138.4mm | 150.9mm | 144mm | 158mm |
横 | 67.3mm | 75.7mm | 71.4mm | 77.8mm |
厚み | 7.3mm | 8.3mm | 8.1mm | 8.1mm |
重量 | 148g | 194g | 188g | 226g |
耐水性能 | 水深1mで30分 | 水深2mで30分 | 水深4mで30分 | 水深4mで30分 |
画面サイズ | 4.7inch | 6.1inch | 5.8inch | 6.5inch |
ディスプレイ | Retina HD | Liquid Retina HD | Super Retina XDR(有機EL) | Super Retina XDR(有機EL) |
ディスプレイコントラスト比 | 1400:1 | 1400:1 | 2000000:1 | 2000000:1 |
背面仕上げ | ガラスとアルミニウム | ガラスとアルミニウム | マットガラスとステンレススチール | マットガラスとステンレススチール |
カラー | ブラック、PRODUCT RED、ホワイト | ブラック、パープル、イエロー、グリーン、PRODUCT RED、ホワイト | ミッドナイトグリーン、シルバー、スペースグレイ、ゴールド | ミッドナイトグリーン、シルバー、スペースグレイ、ゴールド |
RAM | 3GB | 4GB | 4GB | 4GB |
ROM | 64GB,128GB, 256GB | 64GB,128GB, 256GB | 64GB,256GB, 512GB | 64GB,256GB, 512GB |
生体認証 | Touch ID | Face ID | Face ID | Face ID |
カメラ構成 | シングル(標準) | ダブル(標準と広角) | トリプル(標準と広角と望遠) | トリプル(標準と広角と望遠) |
ナイトモード | なし | あり | あり | あり |
自動調整 | なし | あり | あり | あり |
手ぶれ補正 | 光学式 | 光学式 | デュアル光学式 | デュアル光学式 |
ズーム性能 | 最大5倍 | 光学2倍最大5倍 | 光学2倍最大10倍 | 光学2倍最大10倍 |
フラッシュ | TrueTone | より明るいTrueTone | より明るいTrueTone | より明るいTrueTone |
ビデオの拡張ダイナミックレンジ | 最大30fps | 最大60fps | 最大60fps | 最大60fps |
オーディオズーム | なし | あり | あり | あり |
内カメラ種類 | FaceTime HD | True Depth | True Depth | True Depth |
内カメラ画素 | 700万画素 | 1200万画素 | 1200万画素 | 1200万画素 |
内カメラHDR | 自動HDR | 次世代のスマートHDR | 次世代のスマートHDR | 次世代のスマートHDR |
内カメラの拡張ダイナミックレンジ | なし | 30fps | 30fps | 30fps |
内カメラビデオ画素 | 最大1080p | 最大4K | 最大4K | 最大4K |
内カメラHD fps | 最大30fps | 最大60fps | 最大60fps | 最大60fps |
内カメラスローモーション | なし | あり | あり | あり |
内カメラミー文字 | なし | あり | あり | あり |
超広帯域チップ | なし | あり | あり | あり |
オーディオ | ステレオ | 空間 | 空間 | 空間 |
ビデオ再生 | Dolby VisionとHDR10 | Dolby VisionとHDR10 | ハイダイナミックレンジ(Dolby VisionとHDR10) | ハイダイナミックレンジ(Dolby VisionとHDR10) |
ビデオ再生時間 | 13時間 | 17時間 | 18時間 | 20時間 |
ストリーミングビデオ再生 | 8時間 | 10時間 | 11時間 | 12時間 |
オーディオ再生 | 40時間 | 65時間 | 65時間 | 80時間 |
意外に項目が多いことに気づくはずだ。
詳細と価格差を検証する
では各ジャンルに着目して考えよう。幸いにも、iPhoneは値段によって機能が順調に進化するので付加価値がわかりやすい。
ストレージ容量
iPhoneにおけるストレージ容量の拡張はどの機種でも共通である。
64GBをベースとして
128(+64)GBなら税込5500円
256(+192)GBなら税込17600円
512(+448)GBなら税込41800円
正直、高いと思う。
モデル間の技術差と価格差について考える
SEに+33000円で、

あまりにも多いので、ディスプレイ系、カメラ系、その他に分けて見ていこう。
ディスプレイの差
+4.7インチから6.1インチにディスプレイが大きくなる
より迫力のある映像を楽しめるように。
カメラの差
+広角レンズ ←超重要
より広い視点で主観的な写真を撮れる。
+ナイトモード ←重要
夜景や暗いところでの撮影でも綺麗に写る
+光学2倍ズーム
2倍に引き伸ばしても画質の劣化はほとんどなくなる
+オーディオズーム
マイクの操作が動画中で自動化される。
+拡張ダイナミックレンジが最大60fpsまで拡張
白飛びを抑えた動画がより綺麗な映像でも撮影可能に。
+内カメラの画素数が向上
4Kビデオの撮影が可能に。
+内カメラの拡張ダイナミックレンジが30fpsまで可能に
白飛びを抑えた自撮り動画の撮影が可能。
+内カメラのスマートHDRが次世代に
写真の色の調整がソフトウェアによって、より綺麗になる(ちょっと難しい言葉を使えば白飛びや黒潰れを抑える)
+内カメラのfpsが最大60に
より細かいコマまで撮影でき、綺麗に写る。
+内カメラでスローモーションが撮影可能に
内カメラの使い勝手向上。
+ミー文字が使用可能に
自分のアバターを作成して顔に当てられる
その他の差
+オーディオが空間仕様に
多チャンネル化したスピーカーで立体音響(Dolby Atmos)が可能に。
+バッテリー持ちが良くなる ←重要
ビデオ再生4時間(ストリーミングは2時間)増、オーディオは25時間増
+耐水性能が向上
2mの水深で30分に耐久。
+顔認証に対応
動かずともロック解除や決済が可能に。
さらに+35200円で、

+ディスプレイが高画質化
画素密度が1.4倍に。細かいところまでより綺麗に映るディスプレイ。
+ディスプレイが有機EL化 ←重要
ダークテーマでの電池持ちが改善する。
+望遠レンズ
最大10倍のズームが可能に。
+デュアル光学式手振れ補正
動画の手ぶれが抑えられよりビデオが滑らかに。
+バッテリー持ちが良くなる
ビデオ再生1時間増
さらにさらに14300円で、

+ディスプレイが大型化。
より迫力のある映像を楽しめる。
+バッテリー持ちが良くなる。 ←重要
ビデオ再生2時間(ストリーミングは1時間)増
iPhoneに求めるモノ
ここからは私の主観になるが、iPhoneに求めるべきスペックを紹介しよう。
カメラ(特に動画)性能

iPhoneのカメラはソフトウェアが強いため、古い世代のものでも更新によって性能は幾らか向上する。しかし、やはりカメラも場面に合ったレンズやマイクがないと限界はすぐに訪れる。そのため、iPhoneはカメラのアップグレードをできるならしたほうが良い。
特にSE→11の差は大きい。
バッテリー

最新世代のA13チップを搭載しておりバッテリー持ちはいいが、より安定して使用したいならバッテリーの大きいモデルを考えたほうが良い。バッテリー持ちはiPhoneの強みである。
特に、SE→11と11Pro→11ProMaxの差は大きい。
iPhoneに求めなくてもいいモノ
逆に、iPhoneを選ぶときに重視しなくてもいいポイントを考えた。
ストレージ容量

iPhoneのストレージ容量は多彩だが、正直アップグレードにかかる料金が高いのと、iCloudの存在を考えればなくても良い。今の時代、クラウドサービスの方がアクセスが便利だ。iPadなど他のApple製デバイスを持っているなら物理的なストレージは尚更いらない。一日中動画を撮る人だったり、ゲームなどの大きなアプリを入れる人以外はいらない。高い初期投資で使わない容量を買うなんて賢くないと筆者は思う。
防水性能

iPhoneは水没における故障を保証していない。あくまで目安であるから、あんまり水没できる水深が深くなってもあてにできない。またこれは通信機器としての故障の無さを考えたモノだから他の部分が故障しないわけではない。
筆者もiPhone11を水没させてTouchIDやカメラを壊してしまった経験がある。
さあ、iPhoneを買おう。
iPhoneのモデルごとの違いについて説明してきたが、iPhoneの強みは全体的な高性能であって、どれを買ってもある程度の品質が保証されているところだろう。高いなりにも、理由があるのである。
iPhoneの強みについて説明した記事はこちら。
しかしながら、iPhoneを買うにも自分に必要な機能を知って、賢く買う必要がある。この記事が少しでもiPhone選びに迷うあなたの背中を押すことができれば幸いだ。
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